腰痛には様々な原因があります。
そこで今回は腰痛を引き起こす代表的な原因筋である腸腰筋という筋肉について、よくある姿勢パターンと比べながらご紹介しようと思います。
腰痛を引き起こす筋肉1.腸腰筋
腸腰筋は大腰腸、腸骨筋、小腰筋とい筋肉の総称です。
腸腰筋にはいくつかの作用があり、立位、座位、歩行時では腰椎の前湾を維持させる姿勢保持筋の役割を果たします。
腸腰筋は股関節を屈曲させる際に使われる筋ですが、同時に股関節を伸展させる際にも作用される筋肉でもあります。
股関節伸展では脚を後方に蹴る動作をしたとき、腰椎を伸展(前湾)させそれと同時に骨盤を前傾させる働きがあります。
股関節屈曲◆仰臥位(仰向け)での腸腰筋の作用
①まず上の図では腸腰筋を働かせたパターンで股関節を屈曲位にしてます。(図では分かりにくいですが、床と腰との間にわずかな隙間ができます。)
②そして下の図では腸腰筋が働かず同時に腰椎を前湾させている状態です。(床と腰の間に手の平が入るほどの隙間ができ、腰の痛みを感じる場合もあります。)
仰臥位での股関節屈曲位
股関節の屈伸での腸腰筋の働きについての動画▼▼▼
黄色く光るとき、腸腰筋は働きます。
腸腰筋のトリガーポイント
トリガーポイントを知らない方はこちらから▼▼▼
股関節伸展◆四つ這いでの腸腰筋の作用
①まず上の図では腸腰筋を働かせたパターンで股関節を伸展位にしてます。腰の反りはなく脊柱、腸腰筋を作用させ骨盤共にニュートラルポジションを保持したまま股関節を伸展しています。
②そして下の図では腸腰筋が働かず同時に腰椎を前湾させている状態です。図の線で表している通り、腸腰筋が働いていない事により腰部、骨盤の安定性を失い腰を反ってしまうような状態になります。
このように、仰向けや四つ這いになりこのような姿勢をとった時、腰を同時に反ってしまう方は腸腰筋の働きが悪く(腸腰筋の短縮)普段の姿勢では腰を反ったような姿勢になる方が多く見られます▼▼▼
◆姿勢例
◆踝より膝蓋骨が前方へスライド、膝過伸展→スウェーバック(大転子より肩峰が後ろにある)
○腰椎前湾、胸椎後湾→腰椎に体重を預ける
◆踵と膝蓋骨は一直線上だが、膝が過伸展→下位交差性症候群or上位交差性症候群
○下位交差性症候群→腰椎前湾→胸椎経度後湾→腰椎に体重を預ける
このような姿勢にあてはまる方へのトレーニング方法のご紹介▼▼▼
①スタートポジション
1,①膝をやや前へスライドさせ、
2,息を吐きながら②の矢印のように肋骨全体を曲げた脚の方向へやや捻ります。
※ストレッチがかかる部分は矢印以外の線で描かかれた部分です。
下腹部、太もも前が伸びた感覚を感じてください。
注意点:腰を反らせたり、腰を捻らないように注意しましょう。
よく見る腸腰筋のストレッチですが、このトレーニングを正しく行える方は非常に少ないです。特に女性の場合は腰椎を過度に前湾させたり、
腰椎までも回旋してしまうパターンが多い為、小さな動きで行っています。
無理やりストレッチをかけるのではなく、小さな動きでも確実に下腹部や太もも前の伸びを感じられるようトレーニングを行ってみてください。